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2011/05/29

【sage進行】ゴクエル小説とうとうヤミノいなくなった

太陽の炎に黒く浮かび上がるシルエットは、まぎれもなく暗黒竜・・・。魔王ゴクアークは眠りにはついていなかったのだ。
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【というシチュエーションが脳内から漏れてます。
大変です。最近ずっとゴクエルです。ヤミノリウスそっちのけでエルドランが猛威をふるっています。うちのエルドランは心がビョーキです。禍々しいです。ゴクアーク様はそんな歪みエルドランが気に入っててしょうがないって話し】

ゴクアークの目に地球がうつる。エルドランが護る青い星…確かに握りつぶしたはずだが。砕けた星々を復元するほどエルドランの光の力は強大か…。
ゴクアークのその視線をさえぎってエルドランが立ちはだかった。
「ゴクアーク! お前とは長い仲になった…退いてくれ! わたしは地上を脅かすものを見過ごすことはできない。お前が人間界を侵すというなら戦いは避けられない。お前には大魔界を治めるという務めがあるだろう! おとなしく封印に戻れ…!」
「務めだと? 誰が決めた」
ゴクアークが失笑した。
「わしは飽いた、エルドラン。大魔界の覇権が決定してのち闘争は絶えて久しい。キサマはなぜ大魔界を攻めなかったのだ。お前が人間界と大魔界のニ界の支配をも欲していれば、わしは大魔界にしがみついていられたものを。領域不可侵の馴れ合いを、いつまでもわしが続けていると思ったか!」

馴れ合い・・・。
その言葉にエルドランは自分と魔王とのへだたりを知った。かつての大戦のあと、エルドランは幾度か封印強度を確かめに大魔界を視察し、定期的にも突発的にもお互いに顔を合わせてきた。ゴクアークにとってその休戦期間は不服でしかなかったのか。今までの過ごした年月は、歩み寄りではなかったのか。
この平和が続くと思っていたのに。
「お前は…わたしに勝てると思っているのか・・・!」
エルドランの最たる苦悩はそこにあった。自分とゴクアークが戦えば、どうしても自分が勝つのだ。自分の力が魔王を上回っているのは確かだった。
ゴクアークとておのれに勝ち目がないことは分かっているはずなのだ。ならば、今度こそ殺してしまう。この手で……殺すことになってしまう。
「わたしは友を失くしたくない…!」
「だから幾度も言っているではないか。わが側へ来い、と」
「・・・・っ」
自分を友だと言うエルドランの吐露を聞いても、ゴクアークはなんの驚きもみせなかった。
エルドランが自分を殺したくないと考えているのは分かっていた。光と闇の両極の長として立場を同じくする、たしかに同志と言える仲であるだろう。だがそれで友だっただろうか。ゴクアークの思いは巡る。
長い対立のうちの一瞬一瞬ではあったものの、確かにお互いくつろいだことはあるように思う。非公式の対面も一度ではなかった。
ならばこれはそうして育まれた友情を利用しての策だろうか。実力差が明白である以上、自分に勝機があるとすればエルドランの懐柔よりほかない。それとも最初から、自分はこうなることを計画して800年のあいだ友を演じてきたのだろうか。

(まあ、どちらでもよい)
ゴクアークは哀れな白竜を冷たく見下した。たとい真に友であったとしても、ゴクアークは裏切りを心苦しく思う感情など持ち合わせてはいなかった。もとよりの計画であったならなおさらだ。沸き上がる邪悪の炎に胸が躍る。
今こそ・・・・エルドランを墜とす。
「人間界など見捨ててしまえ」
ゴクアークがエルドランにささやく。
『はぁ…』エルドランはため息をもらした。その言葉はこれまで何度も聞かされたものだった。ふと弱音を吐くたび、ゴクアークは必ずそう誘惑してきた。毎度毎度それを拒絶することにうんざりとさえしていたものだった。いかに仲が近しくなってもこの溝渠は超えられない。自分は人間界を捨てられないのだ。そう一蹴してこの話は終わる。
いつもそれで終わっていた。
終わらせて、大魔界を立ち去っていた。

「飽きもせず同じことを」
何度も言われても答えは変わらん・・・と繰り返そうとして、今回がいままでと同じでないことに気付いた。エルドランがはたとゴクアークを見る。
封じられた大魔界の中とは違うのだ。
これまでは自分が立ち去れば終わらせられた会話だったが、今 地球を背にして魔王と対峙している自分には、立ち去るという選択肢はない…。ゴクアークがにやりと笑う。

いつもこの会話から一方的に逃げていただけだった。
その姿は魔王にいつもどう映っていただろうか。脈があると・・・!?

いま、この話は終わらない。続けさせられてしまうのだということに気付いた時、エルドランを不安が襲った。
耳を貸さなければいいだけのことだ。なのに、なぜこんなにも動揺させられるのか。
「なぜ人間に執着する。あれらはお前の加護に気付いていない」
「黙れやめろ!!」
恐るべき誘惑。
胸がざわめく。
「目を覚ませエルドラン、自分に呪いをかけるな。誰もお前にその務めを強いていない。お前が守護を放棄したところで、お前を罰する者など存在しない」
「やめろっ!!」
「愛してもいないもののために戦ってなんの意味がある」
「やめろ!!」
エルドランが叫ぶ。
「魔王、キサマの口車には乗らないと、いい加減学べ!」
ふっと笑む魔王の凄まじき妖艶。エルドランのたじろぎにゴクアークは確信した。
(倒せる)
黒い龍の口から閃光が走り、エルドランの肩先をかすめて地球と月の間を抜けた。
『なっ・・・』
魔王の攻撃に反応できなかったばかりか、人間が危険にさらされたことに愕然と地球を振り返る。
その背にすかさずゴクアークが一撃を叩き入れ、エルドランの身体は金星に叩き付けられた。
「ぐっ・・!」
体勢を整える間もなくゴクアークの攻撃が打ち込まれる。かわしきれない弾を尾で払い目でゴクアークを追うが、追いきれず見失う。
地上に降りられてはやっかいだ…。
エルドランは地球を注視した。地上で恐ろしい炎が上がっているのを見つけたが、それは 人間の戦争の火だとわかるとエルドランの心はきしんだ。
「そんなに地球ばかりを見ていては。」
耳の後ろでゴクアークの声がした。また背後をとられた失態に舌打ちしながら、エルドランは振り向きざまに後ろをなぎはらった。だが手応えはなかった。
攻撃は四方から牽制して飛んでくる。まだゴクアークが宇宙にいるなら戦いやすい。
エルドランは金星の地を蹴り八方へ稲妻をほとばしらせた。宇宙に魔王のシルエットが浮かび上がる。
「ゴクアーク!」
エルドランが襲いかかる。黒龍が鎌首をもたげて迎え、二匹は激突した。
爪が食い込む。
エルドランは数百年ぶりの実戦の感覚に身もだえた。ロボットもパイロットも使わない、自分の肉体での戦闘は久しかった。痛みをともなう打撃。出血をともなう傷・・・。
この感覚・・・
あの日からずっと封じてきたのに。
力でねじ伏せ、骨をきしませてお互いを締めあげる。
エルドランの中に、忌まわしい感覚がよみがえった。
食らいついた牙がゴクアークの皮膚を破る。
(ああ・・・)
エルドランは自己嫌悪しつつ、呼び起こされる本能をはっきりと感じた。

血の味がする。


「血の味は最高だな?」
胸のうちを読まれたような言葉をかけられ、エルドランは驚愕して顔をあげた。
ゴクアークがうすら笑いを浮かべて自分を覗き込んでいる。
見つめ合ってしまった。
目を合わせてはいけなかったと瞬時に気付いた。しかしもう遅い。
魔王のまなざしはエルドランをとらえ、毒を染み入らせるように心の深くへ流れ込んだ。
「ぐ…っ・・・!」
とたんに闇に引き込まれる感覚があった。目をそらさなければいけないと直感が告げていた。目を閉じなくては…! だがエルドランは魅入られたようにまばたきすら出来なかった。
ゴクアークの首のひとつがエルドランの首根を噛み、顔を正面に向けさせる。ゴクアークが目前に迫るのに抵抗もできない。
「考えたことがあるはずだ。人間も、責務も、理性も…すべてを捨ててしまえたらと」
「うぅ…」
「魔王のいざないのままに堕ちてみた自分を想像したことがあるだろう?」
「やめろ…っ」
「地上へ帰るたびに、自分の立場を呪っていたではないか。偽善に苦しむのはもうよすがいい」
声にならないうめきをあげてエルドランが喘ぐ。
だがゴクアークは何も声を発していなかった。魔王が話して聞こえる言葉はすべてエルドランの妄想なのだ。毒されたエルドランの心が自分自身を蝕んでいるのだった。
自分自身しか知らない、自分の最も触れられたくない部分。それを誰よりも知っているのが自分なのだ。的確すぎる指摘の苦痛。絶対の秘密がさらされる嫌悪。それら一切はエルドランの内側で起こっているのであって、ゴクアークに何か知られたわけではないのだが…。エルドランは恥ずかしさに逃げ出したい思いでもだえた。
これはそういう術なのだ。魔王の邪眼の見せる妄幻なのだ。分かっている。
エルドランは必死に自分を取り戻そうとした。だが分かっていてなお、エルドランはこれを理解しつつもなおゴクアークの術中から逃れることが出来なかった。それほどに自分自身の声は鋭く、深く、心をさいなみ突き刺すのだ。
「くっ、…ぅぐ…」
わななく白い竜の身体は、いつのまにか黒龍の首がいくつも絡み付き、エルドランはほとんどまったくゴクアークに抱きすくめられた形になっていた。
Capture1
(怖い・・・!)
エルドランは目を閉じたいと願った。心を覗き込んでくる視線に涙すらこみ上げてくる。
喰われる、という絶望が容赦なく迫り、われ知らず歯を食いしばっていた。
「これで楽になれる」
耳に優しく聞こえたそれはゴクアークの言葉だったか、自らの内側の声だったか。
混乱しもうろうとする意識の中、低い詠唱がエルドランの耳に入った。
ゾイワコ・ノイワコ・・・
エルドランは凍り付いた。
ゴクアークが何をするつもりなのかを悟ったのだ。
「ゴクアーク正気か!」うわずった声で叫ぶ。
まさかこんなだいそれたことを。なんと恐ろしいことを考えるのか。エルドランは震えた。
今こそ闇を
「世界が終わるぞ!」
解き放て
恐怖に怯えきったエルドランのひたいにゴクアークは手を添え、そっとたてがみを撫で付けた。
「破滅こそ望むところ。」
やめてくれ、と懇願する声にかぶせて呪文が高らかに詠み上げられた。
ハズラム・サライヤ


星々がふるえた。
風のないはずの宇宙に嵐がふきすさび、おそるべき産声が銀河に轟いた。その声は太陽の火をも吹き消し、この世から温もりを奪い去った。
一瞬にしての闇。
あらゆる光が世界から失われたのだった。
そしてその暗黒を破って絶叫とともに爆焔をあげるのは、白い・・・白い竜だった。ほとばしる白。濃厚で重々しい白がずるずると流れ出し、光を失った暗黒の世界を新たに染め上げていく。
だがその純白に輝きはない。
明るさも温もりも持たない、白い闇だった。

エルドランは低いうなりをあげると、絡み付いているゴクアークの首を引きちぎって振りほどいた。身もだえてゴクアークが後退すると、エルドランは漂う黒龍の頭部のひとつを引き掴み、指間からしたたるのを見せつけるようにゆるゆると握りつぶしてみせた。
これがあのエルドランか…。もはや知性も失ったように見える。狂気と欲望だけで動く衝動の塊か。
だがなんとまあ、幸せそうではないか。
血まみれの手に恍惚とするエルドランのため息を聞き、黒龍たちは戦慄したが、ゴクアーク自身は満足の笑みを浮かべていた。
初めて出会った時のあの竜にようやく会えた・・・。
「来い、エルドラン」
新たな魔王にゴクアークはそっと呼びかけた。
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ヤミノリウスⅢ世」カテゴリの記事

コメント

こんにちははじめまして!いつもこっそり拝見させてもらってます!
ヤミノさんの愛が溢れ出てて読んでてこっちもワクワクしてきます!わたしもガンバルガーを見てヤミノさんにだだハマリしてしまい現在進行形なのですがなかなかヤミノ好きがおらず…;
長々とコメントすみません、これからも頑張って下さいね!また来ます^^

投稿: こつぶ | 2011/06/06 03:46

いつもながら、あを様の小説は魅入るものがあり、飽きもせず何度でも読んでしまいます!
例外なく、絵の方も何度も見入ってしまいました。

公式でも二次でも、ゴクアーク様は鬼畜攻めでございますね(^-^)

ただ、もはやヤミノの名前すら出てこなくなったのには寂しいものがありますが……(´・ω・`)
(カテはヤミノリウスⅢ世なのにsweat02

と言うか、いつの間にか新しい小説が出ていたのにはびっくりしました。危うく気付かずスルーするトコでした……(=_=;)

投稿: GEM | 2011/06/06 09:38

ようこそ!いつもこっそり脳内流出しております (_´Д`)ゞ
ヤミノ出てこない記事なのにスンマセン…
ヤミノリウスの人気は息が長いですねー。 仲間は潜在的にいっぱいいると思います。根気よく見つけてください。そして私にも紹介してくれ(爆)


ヤミノの話は常にマイブームです。いつでもいらしてくださいー

投稿: 野山あを | 2011/06/06 09:43

はっ こんな短時間にもう一つレス増えたっΣ(・□・;)
いゃ〜GEMさん、最初はヤミノいたんです。ゴクアークVSヤミノだったんですけどなんかもうご覧の有様で。スミマセン…

投稿: 野山あを | 2011/06/06 09:48

!? ゴクアークVSヤミノでゴクヤミ!?
ダメだ…、想像(妄想?)したら興奮してしまいました(*´д`*)

私も小説で書いてみたいとは思っていますが、私にはそういった方向への文章力(妄想力?)がないですからねぇ……(´ヘ`;) うらやましい限りです。
私が書くとギャグやラブ、エロ方向にいってしまいます…(--;)

投稿: GEM | 2011/06/06 12:35

ゴクアークを手にかけるヤミノの苦悩… いいですねぇニヤニヤ

投稿: 野山あを | 2011/06/06 17:22

ここは6年前ですね!?
ガンバルガー 亜衣子で画像検索してたら下の方にスンゲーのがある‼︎…っと思ったら、あをさんのだった(・∀・)
この魔窟…深いなw

投稿: 猪口民人 | 2017/06/10 01:38

ま た お 前 か w ってやつですよね。すんません。
なんかすんません。
深いです・・・

投稿: 野山あを | 2017/06/10 16:03

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