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2010/10/05

エルドラン小説 暴投ぎみ。

【どうも禍々しいエルドラン(あをデフォルト;)がヤミノリウスを殺すあーあなお話。;゚д゚) <エルドランは内心ゴクアークに好意があったっぽいよ。 Σ(゚Д゚;エーッ!】

愛は時に心を惑わす。
道をあやまらせる。
あらがいがたく惹き付け、縛りもする。
愛ゆえに苦しみもするだろう。
お前のように。
だから

だから私に愛はない。

絶対の使命を守る為に、私にその心は与えられなかった。


「お笑いだな! 愛を護る者に愛の心がないとは!」
ヤミノリウスは劣勢ながらもエルドランに食い下がっていた。
ゴクアーク亡き後、亜衣子のもとにとどまるかに思われたヤミノリウスだったが、魔王への信奉心を失わない彼を野放しにしておくエルドランではなかった。
忠誠を棄てるか、戦うか…。
迫られた選択にヤミノリウスが迷うことはなかったが、しかしそれはもう死を選択するも同義だった。
エルドランはヒト型のまま、息ひとつみだしてはいない。
「魔王の入れ知恵か? キサマごときに私が語れると思うな」
ゴクアークからエルドランのことはもちろん聞かされていた。その強さ、その危険さ。ゴクアークを敗り地上との扉を封じた光の守護者だと。
"エルドラン"。
憎しみをにじませてその名を呪いながらも、ゴクアークが語る言葉に憂いがあったのもまた覚えている。
『面白いほど哀れな男だ、アレは』
そのときは分からなかったが、エルドランとまみえてからはゴクアークの言っていた言葉に納得がいくように思えた。この男、光の使者でありながら
「偽善者め! お前がまとう力は明らかに我らの側のものではないか!」
噛み付かんばかりの勢いのヤミノリウスをエルドランが蹴り倒す。起き上がろうとする頭にそのままかかとを乗せ踏みしだく。
「それがどうした?」
その声。
まさに闇の暗さを持つ声音はヤミノリウスを震わせた。
エルドランは微塵も動じない。その目に怒りもない。嘆くこともすでに無くしたその顔はうす笑っているようにさえ見える。
「お前に私は語れんと言ったはずだ」
エルドランが足をはずし蹴り上げようとした瞬間を逃さず、ヤミノリウスはエルドランの間合いを脱した。
まがい物の光と言われれば根底からの侮辱だろうに、まさか己の闇を認めるとは思わなかった。向き合って見たエルドランは驚くほど冷静だ。達観していた。そしてエルドランが発した言葉はヤミノリウスをさらに驚愕させた。
「そうだな。私はゴクアークにより近い。

 お 前 よ り も、 な。」
 
「!!」
嘲笑だった。
それがヤミノリウスの心に刺さる。
なぜだ。この敗北感はなんなのか。
光の側のエルドランのほうが闇の魔導士たる自分より魔王に近しいというのか。
だが否定しきれない思いが胸を刺す。
自分はただ 魔界獣のひとりにすぎず、世界の覇者として君臨するゴクアークにとって対等の存在といえば、確かにエルドランなのだろう。

「・・・・・っ」
胸が締め付けられる思いだった。

闇は 心を侵す。

「なぜ……!」
闇の側の自分がなぜ蝕まれる。
ヤミノリウスは胸を掴んでひざを折った。
「魔属のくせに痛めるような心があるのか? 皮肉だな」
エルドランにはないという愛をヤミノリウスは持っているようだった。それがエルドランの癇に障る。
「たかが合成物の分際で。」
「くっ… ぁぁ・・・っ」
エルドランの白い声音に心がえぐられる。ヤミノリウスの瞼に太陽に沈むゴクアークの最期の姿がまざまざとよみがえった。忘れられない悪夢、思い起こすだけで叫びたくなるような光景。しかし今はさらに、そこに…ゴクアークのからだに幾重にも巻き付くエルドランの姿がことさら強調されて心を波立てる。絡み合う白と黒が艶めいて心をさいなむ。明らかに、心の隙に闇が入り込んだ症状だった。
(ふざけるなっ! なぜわたしが闇に呑まれるっ!!)
ヤミノリウスはあらがえぬ侵蝕にあえいだ。
ゴクアーク様にお前なんかが触るなっ 触れていいのはわたしだけ
(何を言っているんだわたしはっ!?)
わたしのゴクアーク様だ わたしだけのゴクアーク様なのだ!
(そんな大それたこと、考えたこともない!)
わたしが一番お近くに在るはずなのに!
在ったはずなのに!
見限られた挫折と。自らあげた叛旗と。悔恨と。愛着と。

つぶれてゆくヤミノリウスのさまをエルドランは間合いも詰めずに見やった。
「ゴクアークの最期の言葉を教えてやろうか?」
「やめろっ 聞かせるなぁっっ!!」
渾身に叫ぶヤミノリウスに対し、とどめとばかりに静かにエルドランが言いかぶせる。

「_________________________。」

声にならない叫びを上げてヤミノリウスは敗れた。
その言葉が真実かどうかは分からない。だが本当であろうと嘘であろうと、ヤミノリウスにとってそれが自分を破滅させるに足る言葉であることに違いはなかった。
「ここまでだな、魔導士」
戦意を失くしたヤミノリウスを一瞥すると、エルドランは光を巻き上げて竜体へと身を変えた。
その大きさ、その偉容。
ゆるぎない威風に思わず・・・
「ゴクアーク様…」と失った憧憬を思いつぶやいた。
即座に、ヤミノリウスはその尾を叩きつけられた。
「不敬な。それがこの私に対しての言葉か」
ゴクアークに対しても侮辱ではないのか? とエルドランがたたみかける。
激しく地面に打ちつけられたヤミノリウスだが反論の言葉はない。
「ガンバルガーよ」
エルドランが呼びかけるとグレートガンバルガーがむくりと立ち上がる。ヤミノリウスが縛った術はもはや効果を失ってしまっていた。
「撃ち殺せ」
向けられた銃口に輝きが宿るのを、ヤミノリウスは感情もなく見つめ返した。

視界が白く染まる。
なにもかも
すべては
……

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コメント

 何か、切ないですね…。でも、何回でも読んでしまう…(--;)。あを様の書かれるエルドラン小説(もちろん漫画も最高ですが。)は惹きつけられるモノがあります(^-^)!

 それにしても、エルドラン、ドSですね。

投稿: GEM | 2010/10/08 13:38

何回もですか…! ありがとうございます>< 嬉しいです。
原文は私の趣味でもっとドSでしたが、おれ自重ww ってことでこうなりました(死)

アクションはやっぱ絵に描きたいですね。文で書くとなんかイマイチ伝え足りない。

投稿: 野山あを | 2010/10/08 18:28

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